2016年6月27日更新

自転車なのにマラソンに出場!?多方面で活躍するハンドサイクル

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Start NEXT!読者のみなさまこんにちは!株式会社セプティメルスポーツの水上航太郎です。先日グラスゴーへ取材に行ったばかりですが、再びヨーロッパに渡り、6月19日にフランスで開催されたパラトライアスロン大会を観てきました。今年のリオパラリンピックから初めて正式種目となることもあり注目しているパラトライアスロン。開催地によって異なる市街地のコースで、様々なクラスの選手を一度に見られるのが魅力の1つだと感じています。

 

クラスが異なるということは、使用する道具も異なってきます。義肢を使う選手もいるPT2~PT4クラスがあれば、タンデムバイクに乗る視覚障がいPT5クラスもある。しかし、道具という観点から目を引くのはやはりPT1クラスでしょう。下肢の運動機能に制限のある彼らは、ランパートでは車いすレーサーで、バイクパートではハンドサイクルで走ります。どちらも手を使って進みますが、車輪そのものを押して回すレーサーと、ペダルを手で漕ぐハンドサイクルでは全く別の技術が必要となってきます。

 

 

ニューヨークマラソンを走る2種類のハンドサイクル
ニューヨークマラソンを走る2種類のハンドサイクル

 

 

このようにパラトライアスロンのバイクパートに登場するハンドサイクルは、ペダルの回し方や構造に差異はありますが、駆動の仕組みとしては自転車と同じ。パラの自転車競技でもロードレースのみですがハンドサイクルクラス(H1~H5)があり、自転車競技とトライアスロンの2競技で活躍している選手もいます。また、ハンドサイクル界の有名選手といえば、レース中の事故で両足を切断した元F1ドライバーのアレックス・ザナルディ。彼は2012年のロンドンパラリンピックにハンドサイクル選手として出場し、金2つ、銀1つのメダルを獲得。世界中から大きな注目を集めました。

 

興味深いのが、ハンドサイクル部門が設けられているマラソン大会があること。42.195kmというマラソン特有のコースを自転車でレースしてしまうのです。ワールドマラソンメジャーズと呼ばれる世界6大マラソンでも、ボストン、ベルリン、シカゴ、ニューヨークの4大会でハンドサイクルによるレースが実施されています。タイムは車いすマラソン(男子優勝タイムが1時間30分前後)に比べても早く、トップ選手が集まった2015年のベルリンマラソンの優勝タイムは1時間2分台でした。

 

 

シカゴマラソンの屋外広告にはハンドサイクルの写真も使われている
シカゴマラソンの屋外広告にはハンドサイクルの写真も使われている

 

 

日本に目を向けると、ワールドマラソンメジャーズの1つである東京マラソンでは、2016年までにハンドサイクル部門の開催はありません。ハンドサイクルで参加できる国内のマラソン大会はあまり無いようです。

 

無論、ハンドサイクルは自転車ですから、陸上の大会であるマラソンに参加することの難しさはあるでしょう。また、必ずしもマラソン大会にハンドサイクル部門を設立しなければいけないとも思いません。ただ、せっかくレースを行うのであれば、少しでも多くの人が楽しめる方が良いのではないでしょうか。それは参加者だけでなく、観客の立場から見ても同じこと。ハンドサイクル、車いすレーサー、そして一般の選手が次々と目の前を走り抜けていく光景は、私がパラトライアスロンに感じている「開催地によって異なる市街地のコースで、様々な選手を一度に見られる」魅力そのものです。そんなマラソン大会があったら、見に行きたいとは思いませんか?

 

20160623emori_rogo 株式会社セプティメルスポーツ
水上 航太郎
1981年札幌市生まれ。
1993年のJリーグ発足をきっかけに、スポーツ観戦がライフワークの1つとなる。サッカー好きが高じて大学卒業後にバルセロナに渡り、現地で日本向けのライター職などをしながら3年スペインに滞在。帰国後はIT関係職に就きスポーツを趣味として楽しんでいたが、2013年に株式会社セプティメルスポーツを設立し現在に至る。
趣味は旅行とスポーツ観戦。最近特に好きなスポーツはアメフト、クリケット、ボッチャ。
株式会社セプティメルスポーツ
パラタイムズ

 

 


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StartNEXT!編集部
この記事は株式会社スタートラインの社員および専門ライターによって執筆されています。障がい者雇用の役に立つさまざまなノウハウを発信中。

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