2021年3月12日更新

2021年3月法定雇用率引き上げ!人事担当者が考えるべき3つの事とは?

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目次


1. 法定雇用率2.2%→2.3%、なぜ2021年3月に上昇するの?

常時雇用する労働者が1名以上いる全ての事業主は、「障害者の雇用の促進等に関する法律(障害者雇用促進法)」に基づき、法定雇用率以上の障がい者を雇用しなければなりません。

参照:厚生労働省「障害者雇用促進法の概要」

法定雇用率は

という算定式により、算出されています。

法定雇用率は原則5年ごとに見直されています。2021年2月までの2.2%という数値は、2018年(平成30年)4月1日から適用されています。原則5年ごとの見直しであれば、2023年(令和5年)に法定雇用率が引き上げられるのではと疑問に思った方もいるのではないでしょうか。

2018年(平成30年)4月1日から、精神障がい者が法定雇用率の算定基礎に含まれました。計算式通りにすすめると、この当時2.5%近くに法定雇用率が引き上げられることになっていました。

しかし企業の障がい者雇用の状況、行政の支援状況等を勘案し、激変緩和措置というものが適用され、段階的に引き上げることになりました。

そして今回、2021年(令和3年)3月1日より2.3%に雇用率が引き上げられました。

参照:厚生労働省「障害者雇用促進法の改正の概要」

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2. 法定雇用率2.3%引き上げによる障がい者を取り巻く状況変化

2.1 現在、企業で活躍している障がい者

2020年(令和2年)6月1日時点、民間企業では578,292人の障がい者が活躍しています。(実雇用率2.15%)

参照 :厚生労働省「令和2年 障害者雇用状況の集計結果(令和2年1月15日)」

障がい者の実雇用率は、リーマンショックなど大きな出来事もありましたが、10年以上、上昇し続けています。

企業規模別で見たとき、どの企業規模であっても、前年よりも実雇用率は上昇しており、障がい者雇用に積極的に取り組んでいることがわかります。特に2020年の1,000人以上の企業規模では実雇用率は2,36%となっており、より積極的に障がい者雇用に取り組んでいることがわかります。

参照: 厚生労働省 「令和2年 障害者雇用状況の集計結果(令和2年1月15日)」

2.2 今後、企業での活躍が求められる障がい者

企業が積極的に障がい者雇用に取り組む中、法定雇用率が2.3%に引き上げられました。人数でいうと、果たして、何名の障がい者が企業で活躍する必要があるのでしょうか?

2020年(令和2年)6月1日数値(民間企業の法定雇用障がい者数の算定の基礎となる労働者数26,866,997人)を踏襲した場合の算出になりますが、617,940人の障がい者の活躍が必要になります。
民間企業で活躍している障がい者は578,292人ですので、この差は39,648人です。

参照: 厚生労働省 「令和2年 障害者雇用状況の集計結果
厚生労働省 「令和2年 就労移行支援・就労定着支援に係る 報酬・基準について ≪論点等≫」

2020年(令和2年)の調査だと、就労移行支援事業所に通所されている障がい者は33,485人です。

また、就労移行支援機関へ通所されている期間、就労準備のレベルなど通所されている方は様々です。この方々が一斉に法定雇用率引き上げのタイミングで就職をするということはありません。これまで以上に障がい者雇用が激化していくことが数字からも予想されます。

これからは
・就労継続支援A/B型
・まだ支援機関などに通所していない方

…などへ採用ターゲットを広げた雇用を検討し、進めていくことが求められるでしょう。

採用ターゲットを広げた雇用を検討することをはじめとして、人事担当者が考えるべきことはいくつもあります。

今回は人事担当者が考えるべきこと3つを取り上げて考えていきます。

1…障がい者の受け入れ部署の拡大&新たな業務の創出【業務】
2…障がい者の管理体制の構築【管理者】
3…障がい者雇用をしっかり取り組んで企業の社会的責任を果たす【CSR、SDGs】

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3. 法定雇用率引き上げに伴い考えるべき3つのこと~解決のポイント&取り組まなかった場合のリスク~

法定雇用率引き上げに伴い考えるべき3つのことの解決のポイントと、取り組まなかった場合のリスクについてご紹介します。

3.1 障がい者の受け入れ部署の拡大&新たな業務の創出【業務】

◎解決ポイント
障がい者雇用の社内理解を促進しよう
◎取り組まなかった場合のリスク
障がい者にお願いする業務がなくなり、モチベーション低下につながる

企業で働く従業員の中には、障がい者と聞いて「車いすの人」と想像する方もいれば、「全盲の人」と考える人もいるでしょう。「ダウン症」というイメージのみの方もいれば「身体/知的/精神…障がいには色々あることや、色々な障がい者がいる」と詳しく知っている人もいます。

知識の深度が異なり「障がい者=●●である」という印象になってしまうと、障がい者が活躍出来る部署や業務があっても「受け入れが出来ない」と部署から断られて しまうということがあります。
逆に、その印象を変えることが出来ると「それであれば◎◎の業務がお願い出来るかも」や「うちの部署でも受け入れが出来るかも」などと印象が変化することがあります。

障がい者の新規就職件数は年々増えています。

参照:厚生労働省「令和元年度 障害者の職業紹介状況等(令和2年6月2日)」

障がい者を受け入れることは特別なことではなく、『当たり前』で『よくあること』になっています。

しかし受け入れる際に『障がい者・障がい者雇用』の知識がなければ、そもそもお任せ出来る業務がなく、障がい者の受け入れが出来ない、という悪循環に陥ってしまいます。そのため、社内理解の促進が大切になってきます。

社内理解が進んだのちの業務切り出しのポイントについてはこちら↓
働き方が変わっていく今こそチャンス! 障がい者雇用における業務切り出しの3つのポイント

今まで障がい者を受け入れていた部署や業務のみに踏みとどまってしまうと、障がい者にお願いする業務がなくなり、モチベーション低下につながります。

3.2 障がい者の管理体制の構築 【管理者】

◎解決ポイント
障がい者雇用に関して得られた専門知識・ノウハウを他者に広めて、組織として取り組もう
◎取り組まなかった場合のリスク
障がい者と障がい者雇用の管理者、双方の疲弊によるパフォーマンス低下や退職につながる

障がい者雇用は一時的な取り組みではなく永続的に続いていくものです。障がい者雇用の過去事例や他社事例からトラブル&サポートを学びましょう。

そして、学んだ知識・ノウハウを他者に広めることで、組織として取り組んでいくことが重要になっていきます。障がい者雇用に取り組む企業の中には、属人的な管理体制になっているケースがあります。属人的な管理体制が決して悪いということではありません。

しかし、属人的な管理だと、担当していた管理者が部署異動や転職などをされた際、後任の方が全く対処出来ないということが起こります。

それは後任の方だけでなく、障がい者自身も辛いことで、双方が疲弊してしまいパフォーマンスの低下につながります。最悪の場合、退職してしまう可能性も考えられます。

それらを防ぐために、属人化しない管理体制の構築を目指しましょう。学んだ知識・ノウハウを他者に広めることで、組織として障がい者雇用に取り組んでいくことが重要になっていきます。

詳しく知りたい方は、こちらをご覧ください。
自律型障がい者マネジメントと脱『属人』の管理者育成!劇的に変える4つのステップ!【HRカンファレンス2020秋】

3.3 障がい者雇用をしっかり取り組んで企業の社会的責任を果たす【CSR、SDGs】

◎解決ポイント
障がい者/障がい者雇用の現状を正しく理解し、しっかり取り組む
◎取り組まなかった場合のリスク
ステークホルダーからみた企業イメージが低下するなど、経営上でリスクを背負う可能性がある

精神障がい者の新規求職者数は年々増えており、2010年~2019年で約2.7倍と、圧倒的に増えています。

参照:厚生労働省 「令和元年度 障害者の職業紹介状況等(令和2年6月2日)」

数字からも読み取ることが出来るように、多くの企業が雇用を考える、 身体障がい者だけでは、採用マーケットがとても小さいものとなります。

身体障がい者メインの採用計画では、今後、法定雇用率を達成できない可能性もあります。精神障がい者、知的障がい者にも視野を広げて採用計画を立てる必要があります。

また、障がい者雇用は採用することがゴールではありません。あくまで採用はスタートであり、職場で力を発揮し、企業活動に貢献していくことが障がい者雇用の本当の 姿です。

そのため
・障がい者雇用市場の現状がどうなっているのか、正しい理解を深める
・自社の従業員数の増加に合わせて、障がい種別に囚われない採用計画を立てる
・早期離職を防ぐための定着計画を立て、備える

ことが必要になっていきます。

現在、日本国内だけでなく、世界がSDGsの達成に向け、積極的に取り組んでいます。
あらゆる人々が活躍する社会の実現には、もちろん障がい者も含まれています。そのため、取り組みを進めることは企業経営でも大切になっています。

企業は様々なステークホルダーに支えられています。例えば株主はESG投資の観点から、障がい者雇用に取り組んでいくことは当然と考えています。取り組まない場合には、ステークホルダーからみた企業イメージが低下する可能性があります。

また、ミレニアム世代やZ世代は 、社会課題解決に積極的な世代といわれています。そのため、今後の新卒採用などにも影響がでてくる可能性があります。
一方、福祉的就労と呼ばれる就労継続支援B型では、月16,118円の工賃で働いているというデータがあります。

生活をするうえで難しい状況ともいえる就労継続支援などに通所されている障がい者を企業が積極的に雇用することは社会課題解決の一歩でもあります。

企業の未来を考えたとき、障がい者雇用に取り組んでいないことは、経営上で大きなリスクとなると言えるでしょう。

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4. まとめ

企業に様々な特徴があるように、障がい者も個々に違いがあります。

障がい者雇用に取り組む姿勢やスピード感もそれぞれ異なります。障がい者雇用の最適な形は、企業の数だけあるものと言えます。

しかし、はじめて障がい者雇用に取り組もうとする企業も、長年しっかりと取り組み続けていた企業にも、同じく法定雇用率の引き上げが訪れます。

1…障がい者の受け入れ部署の拡大&新たな業務の創出【業務】
2…障がい者の管理体制の構築【管理者】
3…障がい者雇用をしっかり取り組んで企業の社会的責任を果たす【CSR、SDGs】

この3点はどの企業も考えていく必要があります。
そして考えていくうえで、自社だけでは解決できないことも見えてくるかもしれません。

スタートラインでは、企業数175社/約1,000名(2021年3月)の障がい者のサポートを行っています。企業の皆様がお持ちのお悩みに合わせて、最適な提案をさせていただきますので、お気軽にお問合せください。

お問い合わせ先
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この記事を書いた人

STARTNEXT!

StartNEXT!編集部
この記事は株式会社スタートラインの社員および専門ライターによって執筆されています。障がい者雇用の役に立つさまざまなノウハウを発信中。



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