2018年8月1日更新

精神障がい者の雇用義務化へ向けた対策セミナー ~事例で学ぶ、障がい者雇用のトレンドと先進事例のご紹介~ Part1

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2018年4月、法定雇用率が2.2%に引き上げとなりました。たとえば100人の従業員がいる企業様であれば、2名以上は障がい者を雇用しなければなりません。しかもこの数値は段階的なもので、3年以内に2.3%まであがることが決まっています。その背景には、身体障がい者、知的障がい者が対象となっていた障がい者雇用の範囲が、精神障がい者にまで広がったことが挙げられます。範囲が広がって対象となる人が増えた結果として、法定雇用率も引き上げられたのです。つまり、精神障がい者の雇用は企業の最重要課題になっていると言えます。

そこでこの度、「精神障がい者の雇用義務化へ向けた対策セミナー ~事例で学ぶ、障がい者雇用のトレンドと先進事例のご紹介~」と題したセミナーを開催いたしました。セミナーには株式会社オープンハウスの管理本部 人事部長 大隣和人氏をお迎えし、サテライトオフィスを活用した障がい者雇用の成功事例をお話しいただきました。「雇用すること」が目的となりがちな障がい者雇用において、いかに社員や経営陣の理解を得て、業務を切り出し、仕事を振っていくか。成功の秘訣はどこにあったのか。その真実に迫ります。

障がい者雇用のトレンド~6年間で新規求職者数が2倍に!

まず、セミナーは株式会社スタートラインのコンサルティングチーム 栗田茂による障がい者雇用のトレンドについての講演から始まりました。身体障がい者の新規求職者数は減少となっている一方で、精神障がい者の新規求職者数は6年間で倍増。さらに、精神障がい者は1年間の職場定着率が49.2%(出展:障がい者の就業状況等に関する調査研究(2017年, JEED))と、2人に1人は1年以内に離職している計算です。

とくに目に見えにくいと言われているのが精神障がいです。周りの理解を得て、ご自身も働きやすい環境で仕事をすることがいかに大変かを、この数字が表しています。

障がい者雇用率わずか0.7%「改善命令が入るのも時間の問題」

栗田の講演終了後すぐ、大隣氏の講演がスタートしました。株式会社オープンハウスは、1997年9月に創業し、2013年には東証一部へ上場もしている急成長企業です。「東京に、家を持とう」というコンセプトのもと、都内や横浜、川崎に戸建て事業を展開。昨年には名古屋に進出、今年からはアメリカの富裕層向けの不動産事業を本格的にスタートさせています。

このように順調な事業展開をされているオープンハウス様ですが、障がい者雇用においては危機的な状況にありました。グループ全体での従業員数850名に対し、障がいを持つ従業員の数は6名。雇用率はわずか0.7%だったのです。改善命令が入るのも時間の問題、と言われていました。

サテライトオフィス導入後、雇用率2%を達成!

しかし、スタートラインのサテライトオフィスを導入してからみるみる雇用率が改善。2018年3月末時点で、グループ全体での従業員数1600名に対し、障がいを持つ従業員の数は35名と、2%台まで雇用率が上げることに成功したのです。現在、サテライトオフィスの数は八王子、新宿、横浜の3箇所。全てのオフィスにおいて、採用を続けています。

何より注目すべき点は、その定着率。1年以上勤務されている方の割合は88.9%と、最高値の発達障がい者の定着率71.5%を遥かに上回る数字となっています。

最大の問題点は「受け入れ体制」が整わないこと

では、導入前は障がい者雇用においてどういった点が問題だったのでしょうか。大隣氏は、受け入れ体制がなかなか整わないことにあったと言います。面接で優秀な人材には出会えるものの、いざ雇用しようとすると「何をやらせればいいんですか?」と各事業部から言われてしまう。なかなか地盤を固められない状態にありました。

スタートラインのサテライトオフィスを大隣氏が見学されたのは、ちょうどその頃でした。正直最初はその有用性を疑問視していた大隣氏ですが、実際に見学したところ、その疑念は払拭されたといいます。当時の様子を大隣氏はこう語りました。

「スタートラインの三鷹センターと八王子センターを見学して、サテライトオフィスで生き生きと働いている障がい者の方の姿を見て『これはいけるな』と感じました。」

既存の社員を納得させるためには?

しかし、いざサテライトオフィスを活用し、障がい者雇用を推進しようと考えても、やはり事業部から「サテライトオフィスで業務をさせる必要性は?」「採用した後に誰が面倒を見るんだ?」という疑問が噴出したそうです。

そこで大隣氏は決断しました。「では、自分の部下にしてしまおう」と。自分にできるか不安な点もありましたが、サテライトオフィスとスタートラインのサポートを活用すれば何とかなるのではないか、と判断されたのです。現在の雇用率から鑑みるに、その決断は間違いではなかったのではないかと感じます。

ただ、そのように決断した後も課題は残っていました。それが「業務の切り出し」です。どのようにサテライトオフィスの従業員に仕事を割り振っていったのか、次回は業務の切り出し方に迫ります。

 


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この記事を書いた人

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StartNEXT!編集部
この記事は株式会社スタートラインの社員および専門ライターによって執筆されています。障がい者雇用の役に立つさまざまなノウハウを発信中。

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