2018年4月26日更新

精神障がいを持つ人の雇用

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精神障害を持つ人の雇用

いわゆる【ロクイチ報告】を間近に控え、多くの企業が新規の障がい者の採用に奔走する時期ですね。
今年は特に精神障がい者雇用が義務化された初年度でもあるので、精神障がいを持つ人を初めて雇用するにあたり、不安を抱いている人事のご担当者もいらっしゃるのではないか、と思います。

これから数回に分けて、私の実務経験から精神障がいを持つ人の雇用についてお話したいと思います。

私が企業の人事担当として、本格的に精神障がいを持つ人と関わったのは、今から18年ほど前だと記憶しています。“本格的”と書いたのは、それまでも、一緒に働くことになった人がたまたま精神障がいを持っていたという経験はあったのですが、精神障がいを持っていることを前提として採用し、その人と一緒にデスクを並べて仕事をしたのはその時が初めてだったからです。

それ以降、障がい者雇用を促進する中で、精神障がいを持つ人の雇用にも多く関わってきました。
うつ病、双極性障がい、アスペルガー症候群、ADHD、統合失調症、高次脳機能障がい、性同一性障がいなどの障がいを持った方々です。
こうした経験の中で、試行錯誤を繰り返してきたわけですが、初めて精神障がいを持つ人を採用する企業の人事担当の方々には、まずはハローワークが共催で開催する合同面接会などに参加することをお勧めします。お勧めする理由は2つです。

一つ目の理由は、こうした面接会では、就職を目指して事前に就業訓練を受ける中で、就業をサポートする支援者と共に参加している人が多く、その支援者と共に面接を受けに来ているため、ご本人とのコミュニケーションとは別に、支援者からその方の障がい特性や集団の中での状況、そして生活の様子などを聞くことができる点です。これは、精神障がいを持つ人に限ったことではありませんが、自分自身を客観的に把握して、それを正しく伝えることが不得手な人も中にはいます。支援者がいると、ある程度客観的な情報を提供してくれますので、その人の入社後の姿をイメージしやすい、という利点があるように思います。

そして二つ目の理由は、多くの求職希望者が集まる合同面接会では、こちらが想定していなかった障がいを持つ人と多く出会うことができる、という点です。
精神障がいを持つ人を雇用することに慣れていないうちは、ネットなどによって、どういう種類の障がいの方が安定的に働きやすいか?といった情報を得ることも多いかと思います。
しかし、私の経験では、障がい種別に安定就業しやすい/しづらいという明確な違いは少なく、むしろ、個々人による違いの方がはるかに大きいと実感しています。
合同面接会では、様々な障がいを持つ求職者が直接企業のブースに来て、短時間ではあるものの、直接話をすることができます。合同面接会ではなく企業への直接応募の場合、直接話をする前段階の書類選考でどうしても障がい種別によるスクリーニングを行うことが多くなりますので、個々人の特性を見極める前の段階で大切な出会いを無にしていることがあるのでは?と思うのです。

さて、ここまでお話した上で申し上げるのもやや憚られますが、合同面接会では、B to Cの事業をしている知名度の高い企業に求職者が多く集まり、そうではない企業では、ブースを訪れる人も少なくて、寂しい思いをすることも事実です(これは私の実体験でもあります)。

それでも、百聞は一見にしかず。

他の企業は求職者に多く出会うためにどんな工夫をしているのか?
どんな企業に求職者が集まっているのか?そしてその理由は何なのか?
を考えてみるだけでも次の採用活動に繋がる大きな収穫です。
まずは“学びの機会”と捉えて、多くの求職者と出会う場に出てみることをお勧めします。

次号以降、引き続き、精神障がいを持つ方の雇用について、企業人事目線でお話をしていきたいと思います。
まだ雇用に慣れていない人事担当の方々のお役に立てば幸いです。

 

<プロフィール> オフィス温度28℃代表。専門分野は、障がい者の雇用支援、人材育成、キャリア支援。「自身の特性に向き合う人たちが尊重し合い、自走しながら事業に貢献する組織創り」を基本理念としている。 梶原 温美(かじはら はるみ)
オフィス温度28℃代表。
専門分野は、障がい者の雇用支援、人材育成、キャリア支援。
「自身の特性に向き合う人たちが尊重し合い、自走しながら事業に貢献する組織創り」を基本理念としている。
問い合わせ先
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startnext@start-line.jp

 


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この記事を書いた人

STARTNEXT!

StartNEXT!編集部
この記事は株式会社スタートラインの社員および専門ライターによって執筆されています。障がい者雇用の役に立つさまざまなノウハウを発信中。

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