2018年2月28日更新

障がい者雇用は、まずは職域開拓から

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Women are presenting using laptop computers

今年も、6月1日付けでの障がい者の雇用状況をハローワークを通じて厚生労働省へ報告する「障害者雇用状況報告書」の提出を見据えて、企業人事の方々にとっては、障がい者の新規採用や社内の定着度が気になる季節がやってきました。

先月の記事では、CSR(Corporate Social Responsibirily)を切り口に、企業が本業の強みを活かした障がい者の活躍の場を拡げることについてお話ししました。
前月の記事はこちら

ここでは、社内をくまなく眺めて、障がい特性を活かした業務を見つけ出すことをお勧めしたわけですが、今回は、障がい者に対する職域開拓の重要性について、お話をしたいと思います。

障がい者の採用そして入社後の定着に向けて進むステップは、大きく次の流れになります。

①職域開拓=障がい者に任せる社内業務を見つけ出す、作る
②職務要件=業務に求められるスキルや適性を整理する
③求人活動=②に基づいた「求める人材像」を言語化し、求人票を作成し、求人活動を行う
④人材採用=応募者の中で、②の要件を満たせそうな人を見極める
⑤配属部署・関連部署への理解促進=入社してくる障がい者の特性や配慮事項を部署のメンバーへ説明し理解を促す
⑥入社後のOJT=担当実務ができるようになるためのトレーニングを行う
⑦フォローアップ=業務習熟度、体調面、メンタル面、対人関係面でのコンディションを確認し、定着をサポートする
*より丁寧に、着実にステップを踏んでいくのであれば、上記に加えて「職場実習」を行うことが望ましいです。

さて、①の職域開拓については、多くの人事担当者が頭を悩ますステップだと思います。私も企業人事として、障がい者雇用担当になった当初はそうでした。
しかし、安定した雇用を維持するためには、このステップが障がい者雇用の一番はじめのステップであることは間違いありません。
法定雇用率を満たす人数を採用することを焦るあまり、①の職域開拓を十分に行わずに、求人活動を行うと、欲しい人材の要件があいまいなまま、採用選考を行うことに繋がります。
面接やスキルチェックを行っても、判断基準がはっきりしていないので、「なんとなく良い方」を採用したり、実は当社に必要な人に出会っても見逃してしまったりします。
応募者にとってみると、採用選考段階で、担当する部署や業務がわからないことは、自分がどんな成果を求められているか、が不明ということでもあるので、入社することに不安を抱いてしまいます。
このように、応募者に十分な情報提供ができないまま採用し、入社すると、会社にとっても、ご本人にとっても最も避けたい、
「こんなはずじゃなかった」
という事態を誘発してしまうことにもなりかねません。

このように、職域開拓は障がい者雇用の起点となるステップとして、最初に着手することが肝要です。
そして職域開拓をするための社内調査は、人事が社内の実務を知り、部署の業務を知り、事業を知ることへと結びついています。
こうした調査を通じて、現場の社員がどんな業務に時間を取られ、どんな業務に拘りがあり、どんな点に苦労しているのか?を知った人事担当者は、障がい者雇用を推進していく上で、部署への説得力が増します。影響力が増すとも言えます。

そして、こんな人事担当者が主導する障がい者雇用は、
「法定雇用率を満たすための障がい者雇用」
ではなく、
「事業に貢献するための障がい者雇用」
となり、人事担当者自らの会社への貢献度も高まっていきます。
人事としては、ぜひともここを目指していきたいものです。

次号では、職域開拓の具体的な進め方について、お話ししたいと思います。

 

<プロフィール> オフィス温度28℃代表。専門分野は、障がい者の雇用支援、人材育成、キャリア支援。「自身の特性に向き合う人たちが尊重し合い、自走しながら事業に貢献する組織創り」を基本理念としている。 梶原 温美(かじはら はるみ)
オフィス温度28℃代表。
専門分野は、障がい者の雇用支援、人材育成、キャリア支援。
「自身の特性に向き合う人たちが尊重し合い、自走しながら事業に貢献する組織創り」を基本理念としている。
問い合わせ先
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この記事を書いた人

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StartNEXT!編集部
この記事は株式会社スタートラインの社員および専門ライターによって執筆されています。障がい者雇用の役に立つさまざまなノウハウを発信中。

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