「今日、出社するのか、休むのか」 決め手は業務とフィードバック!

はじめまして。
私は、他企業に就労している障がいをお持ちの方々のサポートを仕事にしています。サポートとは、主に週1回の面談を通した相談業務です。企業様と、障がいをお持ちの方と、両者の視点を持つことが求められますが、その中で、長期安定就労のために必要だと考えていることについて、お話したいと思います。

◎なぜ?障がいをお持ちの方は辞めてしまう?

採用担当者は、1名を採用するために10名、10名を採用するために100名とお会いするといいます。何十名、何百名という人と比較した結果、採用に至る方はほんのひと握りです。ここで申し上げたいのは、採用担当者の苦労話ではなく、せっかく時間と労力をかけ採用した方が退職してしまう「徒労感」についてです。そうです、障がい者雇用は、採用ももちろん大変ですが、定着が大きなポイントなのです。せっかく出会った人材に、職場定着していただくためには何が必要でしょうか。採用前に準備ができるのであれば、それにこしたことはありませんよね。

◎モチベーションの維持が大事

私たちが長く働く上では、体調不良や家庭のイザコザ、不快な満員電車…と、仕事へ向かう気持ちを阻害するものが出てきます。今日、会社へ行くのか、休むのか。それを決めるのは、本人の意志、モチベーションです。では、モチベーション維持のために何が必要でしょうか?

①業務量の充足
障がいをお持ちの方へ、私たちは遠慮をしがちです。仕事をさせすぎたら辞めてしまうのではないか、せっかく採用したのに…と及び腰になるのも分かります。しかし、もう少し頑張れば会社へ行ける、という朝に、常日頃から業務が少ないことで、「どうせ出社しても自分がやらなければならない仕事はないし」と欠勤の選択をしてしまうこともあるかと思います。これが長く続けば、もっとやりがいのある職場を求めて退職に至ることも大いにありうるでしょう。もちろん許容出来る業務量に個人差はありますが、業務が充足していることはモチベーションを維持しながら働く上で非常に重要です。

弊社では、過去の業務切り出しのノウハウを活かし、どの会社にもあると思われる業務を中心に100の事例をすぐにご提案できます。雇用をする前に準備できることですから、しておきましょう。「ただいるだけでいい」それでは絶対に長期安定就労には繋がりません。

②適切なフィードバック
晴れて入社となり、業務に慣れてくると、従業員は放っておいても大丈夫な気がしてきます。初めのうちは、毎日出勤できるか、業務がスムーズに流れているかが心配で、頻繁に行なっていた声掛けも、徐々に減っていきます。しかし、ここで改めて言いたいことは、「障がいは決してなくなるものではない」ということです。精神障がいの方の不安な気持ちは、軽減はされてもゼロにはなりません。身体障がいの方の半身不随は、補完方法は習得できても消える訳ではありません。障がいをお持ちの方は、この問題を置き去りにしては安心して業務に取り組むことが出来ないのです。

それでは、障がいに向き合いながらも、やりがいを感じながら働くには、どうしたら良いのでしょうか?答えは、適切なフィードバックを継続的に行なうことにあります。定期的な面談を通して良い点や出来たことを承認し、前向きに業務に取り組んでいただけるかがポイントです。もちろん障がいをお持ちの方が自律的に働いていただくことも大切ですが、適切なフィードバックを行ない「誰かが評価してくれている」と感じられることはモチベーションを維持しながら働く上で非常に重要です。弊社のサテライトオフィスでは、入社して3年が経っても、毎週30分の面談を続けている企業様が多くいらっしゃいます。ポイントは、入社当時だけ行なうのではなく、「続けること」です。共に働く私たち自身が、障がいに向き合い続けることが、長期安定就労に繋がるのです。

 

①業務量の充足と②適切なフィードバックを約束することで、驚くほど職場定着率が向上します。社会全体で、障がい者雇用の定着率が50%という中、弊社が運営する障がい者サポート付きサテライトオフィスでの定着率が90%を超えているのは、上記の内容を継続しているからです。

障がいをお持ちの方のモチベーションを維持させ、長期安定就労に繋げることは、きっと採用担当者のモチベーションの維持にも繋がります。障がい者雇用に対する「徒労感」をなくし、前向きな気持ちで取り組んでみませんか。

 
 


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StartNEXT!編集部
この記事は株式会社スタートラインの社員および専門ライターによって執筆されています。障がい者雇用の役に立つさまざまなノウハウを発信中。

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