面接時や採用時にできる、発達障がい者への配慮とは?

気づかないまま、大人になるケースもある「発達障がい」。最近では、その認知度も上がり、理解も深まってきましたが、雇用においては、どのような配慮を行えばよいのでしょう。そこで今回は、雇用の第一歩、面接時や採用時にできる配慮について考えていきたいと思います。

発達障がいに含まれる障がいと注意したい症状

発達障がいと一言にいっても、知的障がいを伴う場合もあれば、そうでない場合もあり、その症状は実にさまざまです。

自閉症では、言語の発達が遅れ、コミュニケーションに障がいが出る、パターン化した行動を繰り返す、こだわりが強いなどの症状が見られます。一方、アスペルガー症候群では、基本的に言語の発達に遅れはなく、コミュニケーションがうまくとれない、対人関係や社会性に問題を抱えるといったケースが多いようです。

また、注意欠陥多動性障害(ADHD)も、発達障がいのひとつです。集中力がない、じっとしていられない、衝動的に行動してしまうといった特徴がみられます。また、読む・書く・計算するなど、ある特定の能力に学習障がいがみられる場合もあるようです。

時間や質問など、面接時にできる配慮

発達障がいには、トゥレット症候群や吃音なども含まれるため、面接をするときなどにも、一定の配慮が必要になってきます。

たとえば、ある質問に対して、うまく言葉が出てこない、表現ができない、質問自体を理解するのが難しいなど。こういったことが起きた場合は、答えやすいよう、簡単な表現に言い換えることも配慮のひとつ。また、質問したい内容を、図や表で表すことで理解できる場合もあるので、柔軟に面接を行っていきましょう。

そのほか、集団での面接を避けたり、漢字を書くことが苦手な人は、PCでの履歴書を認めたり。事前に支援機関の職員と、本人についての情報を交換するなどの対応をした事例もあるようです。時間的に余裕を持ったり、起こりうる問題を想定したりして、事前準備をしっかり行うことも、配慮のひとつと言えるでしょう。

説明会や懇談など、採用にいたるまでの配慮

面接後、実際に業務につくまでにできる配慮もあります。実際に発達障がいの人を雇用することになった企業では、通常は行わない、本人・家族・支援機関職員などに一緒に出席してもらう説明会を行って、双方の理解を事前に深められるよう進めていきました。

発達障がいをもつ人が、どのような職場で働くことになるのかを知ってもらうのは、本人はもちろんのこと、家族や支援機関職員などにも有益です。

もし、このようなことが起こったらどうすればよいのか。どのようなことに注意したらよいのかなど、事前に話し合いの場を設けられれば、雇用する側もされる側も、安心して働きはじめることができるはずですよ。

発達障がいを持っている場合、通常とは異なる方法が必要になるかもしれません。しかし、特異な能力を有している方も多く、上手に配慮ができれば、期待以上の力を発揮してもらうことができるはずです。面接時や採用時からできる配慮を行って、よりよい戦力として活躍してもらいましょう。

 


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この記事は株式会社スタートラインの社員および専門ライターによって執筆されています。障がい者雇用の役に立つさまざまなノウハウを発信中。

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