2017年4月26日更新

見えない障がい? 「高次脳機能障がい」に必要な配慮

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「高次脳機能障がい」という障がいを、耳にされたことはあるでしょうか?ひとつの決まった症状や、障がいが見られるのではなく、複数の症状が複合していたり、見た目でわかりにくかったりするため、本人の状態に合わせた配慮が必要です。そこで今回は、高次脳機能障がいに必要な配慮についてご紹介していきましょう。

高次脳機能障がいとは?

高次脳機能障がいは、強い衝撃を伴う大きな事故や脳梗塞などにより、脳が損傷を受けることで発症する後遺症です。全国は27万人ほどいるとされていて、雇用と関わりのある年齢、18歳以上65歳未満の患者数は、7万人以上。具体的には下記のような症状が見られます。

・記憶障がい
見たこと、聞いたことをすぐに忘れてしまい、自覚症状もないため、前日できていたことができなくなったり、記憶に混乱が生じたりしやすい。

・注意障がい
ひとつのことに集中することや、複数のことを同時にこなすことが難しく、行動の切り替えができない。

・遂行機能障がい
計画を立てたり、作業を決まった手順で行なったりということが難しく、実行できたとしても、どの程度の仕上がりかには無頓着なことが多い。

・社会的行動障がい
子供っぽくなったり、怒りっぽくなったり、感情のコントロールや、周囲への反応が乏しい。意欲に欠けることもある。

・失語症
言葉を聞くことや、書いてある文字はわかっても、内容の理解ができない。話す、聞く、読む、書くといった、言葉によるコミュニケーションに障がいが出る。

高次脳機能障がいに必要な配慮とは?

高次脳機能障がいは、見えない障がいとも言われており、外見ではわかりにくい症状が多くみられます。一見すると、単にやる気がない、だらけている、集中力が足りないといった、本人の問題と思われがちですが、実際には本人も悩んでいるケースが多い傾向にあるようです。ここでは、どのような問題が起こりうるか、どのような解決策がとれるかを見ていきましょう。

高次脳機能障がいの症状がある場合に起こりうる問題の一例
・新しい作業の工程がなかなか覚えられない
・口答のみの指示では理解できない
・電話対応や接客が適切にできない
・複数の作業がある場合、どう手をつけていいかわからない
・周囲の状況から判断して、適切な行動を行うことが難しく、しなくてもいいことをしてしまう

解決策としての一例
・ひとりひとりに合わせたスケジュール帳を作り、それに合わせて行動を判断してもらう
・複数の作業を任せるのではなく、定型化された作業をひとつずつ行ってもらう
・チェック表をつくり、やり忘れや重複行動を避ける
・複数の指示を避け、指導に一貫性を持つ
・口答だけでなく、図やメモを使って、シンプルかつ明確に伝える
・作業や仕事ぶりを評価し、きめ細やかな話し合いやアドバイスを心がける。

高次脳機能障がい者ができる仕事例

周りの人と同じペースで仕事を行うことが難しいかもしれませんが、決まった作業であれば、問題なく任せることができます。たとえば、作業が定型化している組み立て作業。包装、梱包、ラベル貼りなど、わかりやすい分別作業や、製造関係の工場などで働いている方が多く見られます。

事務であれば、定型的なデータ入力、紙媒体のスキャニングやデータ管理、コピー、消耗品や備品の管理や補充、スタンプ押しや郵便物の仕分けなど。このほか、商品を補充したり、必要な道具を管理したり、清掃、介護、調理などの補助などの業務をされている方もいらっしゃるようです。

なんらかの原因で集中力が続かなくなったり、正しい作業ができなくなってしまったりという場合もあるので、ひとりひとりに合わせた、適切な労働環境がどのようなものであるか、しっかり見極めて、業務を割り振ることが大切です。まずはできることからはじめて、働きやすい環境を整備していきましょう。

 


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この記事は株式会社スタートラインの社員および専門ライターによって執筆されています。障がい者雇用の役に立つさまざまなノウハウを発信中。

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